ビスホスホネート薬の基本情報

骨粗鬆症として最初に導入されやすいビスホスホネート薬。

フォルテオやイベニティのように効果な薬剤もある中で価格が安価であるのも選択されやすい理由の一つです。

ステロイド性骨粗鬆症予防の第一選択としてもよく使用されると思います。

予防と治療ガイドライン2015年版より引用

よく使われますが服用方法、副作用が特殊なため薬剤師の役割がとても重要となります。

どこを注意すべきか整理しました。

基本情報

作用機序:骨組織に移行・集積した後、破骨細胞に取り込まれてアポトーシスを起こし、骨吸収作用を抑制する。全体として骨形成作用が優位になり骨密度の上昇が期待できる。

用法:起床時に180ml程度の水(ミネラルウォーターは除く)で服用。服用後30分以上は横にならず30分以上は水を飲むことは不可能

禁忌:食道疾患(食道狭窄、アカラシアなど)、30分以上状態を起こすことができない患者

代謝酵素:なし

排泄:尿(用量による排泄率の変化なし)

特徴

骨粗鬆症治療薬の有効性グレード

予防と治療ガイドライン2015年版より引用

ビスホスホネート薬の中で「アレンドロン酸」「リセドロン酸」の2種類は骨密度、椎体骨折、非椎体骨折、大腿骨近位部骨折に対して有効性が証明されています。

錯体形成

一般にカルボキシル基、カルボニル基、リン酸基、チオール基、アミノ基、ジスルフィド基が錯体を起こします。

ビスホスホネート薬はエチドロン酸以外アミノ基あり薬剤としてほぼ全てキレートを起こしやすいです。

ミノマイシンやチラーヂンなど他にもキレートを起こしやすいと言われている薬剤があるがビスホスホネート薬はその中でも1番キレートを起こしやすい薬剤であり

ビスホスホネート>ペニシラミン>テトラサイクリン>甲状腺ホルモン>キノロン

の順番でキレートを起こしやすい。

生体利用率が0.6%〜6%ととても低いため、キレートにより不溶性となることで吸収低下が起こると効果がほぼなくなることが予想されます。

そのためミネラルが多く含んでいない水の服用が推奨されています。

その他

毎日服用と週1服用では排泄率に変化はないため患者の生活スタイルに合わせた服用回数に調節ができる。

総投与量が治療効果に出るため服用し続けることが重要。

血中濃度は関係なく、骨に沈着して薬剤が作用するため脱水等による血中濃度の増加はあまり心配する必要はない。

骨組織表面に沈着して薬剤が数週間蓄積するため1、2度の休薬では効果が減弱することはない

副作用

食道・口腔障害

症状

食道潰瘍、食道炎が、口腔内潰瘍が起こることです。

NSAIDsと併用で消化性潰瘍

対処法

薬剤の性質上、口腔刺激性が強いため薬剤をすぐに胃に到達させたい。

そのため180mlの十分量の水で服用して

さらに薬剤が食道に貼り付かないように30分以上は状態を起こすように指導。

非定型大腿骨骨折

症状

脆弱性骨折とは異なる特徴を持つ骨折が起こることです。

さらに遷延治癒や偽関節を生じることもあります。

服用している患者の1〜4%が発症すると言われている疾患です。

長期の服用がリスク因子となり。

非定型大腿骨骨折は5年以上でリスク増加

8年服用している女性で100/10万人・年までリスク上昇

と言われています。

対処法

長期投与の場合は服用薬剤の変更を提案。

顎骨壊死

症状

顎の骨の組織や細胞が局所的に死滅し、骨が腐った状態になることです。

顎の骨が腐ると、口の中にもともと生息する細菌による感染が起こり、顎の痛み、腫れ、 膿が出るなどの症状が出現します。

服用している患者の0.1%が発症すると言われている疾患です。

リスク因子は

  • 管理不良の糖尿病
  • 担がん患者
  • 口腔内不衛生

が大半を占めます。

対処法

口腔内を清潔に保つ。

定期的に歯科を受診し、歯ぐきの状態のチェックしてもらう。

口腔清掃、歯石の除去などを受けておくこと。

症状が出たら歯科受診をする。

急性期反応

症状

初回投与時に発熱、頭痛のインフルエンザ様症状が発生。

内服でも報告がありますが

注射(ゾレドロン酸)で多い症状です。

1〜3日で消失します。

対処法

インフルエンザではないためN S A I Dsやアセトアミノフェンで症状の緩和をできます。

低Ca血症

症状

低カルシウム血症が進行すると、強い痛みを伴う筋肉のけいれんが起こります。

そのほかに錯乱、抑うつ、忘れっぽくなる、唇や指や足のチクチク感などの症状が現れることもあります。

対処法

Caの補給活性型ビタミンD3投与によってCa補給

薬剤師がやるべきこと

  • 服用方法を守る(起床時・上体を30分起こす)
  • 副作用の予防・早期発見を患者とともに
  • 服用継続率を高める

服用継続率が6ヶ月後に52%まで低下する

と言われているビスホスホネート薬。

低下する原因は特殊な服用方法や副作用が挙げられと思います。

骨粗鬆症を予防・治療する上では欠かせない薬剤のため

薬剤師によるアドヒアランス向上に向けた取り組みが重要です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA